涙について

悲しいとき、うれしいとき、感動したとき・・・いろいろな場面で流れる涙。その涙について紹介します。

3種類の涙

一口に涙といっても大きく3種類に分かれます。「基礎的な涙」「反射性の涙」「心因性の涙」の3つです。

基礎的な涙

目の表面を潤しておくために常に分泌されている涙です。目を触ってみると微妙に濡れているのは、基礎的な涙が常に分泌されているから。

基礎的な涙は、目を保護し角膜や結膜に栄養分と酸素を供給しています。体内の細胞は血液によって栄養分と酸素を補給するのに対して、目では涙がその役割をしているのです。

反射性の涙

たまねぎの汁のような刺激物が目に入ったときに、目を保護するために流れる涙です。
また、ごみが目に入ったときなどには異物を洗い出す役割もします。

心因性の涙

悲しいときや嬉しいとき、感動したときなど、感情の高ぶりによって流れる涙です。


このように涙は連続的に流れているものなのです。

涙腺(るいせん)から分泌された涙は、排出管を通って目の表面を通過した後、目頭にある涙点に入ります。そして、そこから涙小管(るいしょうかん)、涙嚢(るいのう)、鼻涙管(びるいかん)を通って鼻に排出されます。泣いたときに鼻水が出てくるのはこのためです。この涙点~鼻涙管までを涙道といいます。

ところが涙が大量に出たときには、涙点で処理しきれなくなり、まぶたから外へあふれ出します。これが私たちが通常「涙」と呼ぶものです。